「利根運河案内板」
1. 絵図面は、誰が見ても分りやすく、親しみが沸くように地理、地形、地図の三つの視点から手づくりで作成しました。
@地理 : 利根運河周辺の地理が把握できるようにするため川、田、畑、林、住宅地などの地面の状態と、川のすじみちや斜面林などに
よる台地と低地の境を表示しました。また、大河川の江戸川と利根川の堤防による堤内地と堤外地の境を表示しました。
A地形 : 地表の川、台地、低地などの高低・傾斜など土地のありさまの状態を色の濃淡で表示しました。
B地図 : 正確に地勢を縮写するため流山市、野田市、柏市の図面(1万/ 1)を合成してトレースしました。
2. 水の持つ偉大さや桜並木、利根運河と一体となった自然公園、保水力の大きい畑や田んぼ、住宅地内の雑木林、木の枝のように広がる
谷津田、洪水調節機能をもつ田中調節地、広い流域面積など利根運河とその周辺の地域のもつ良さが表現できるように、明るく綺麗な
配色を心がけました。
3. 地形を巧みに利用して掘られた緩やかな曲線をもつ「地域の財産利根運河」の生立ちと現在の姿や土木学会より「土木遺産」として選奨
された理由などを案内板の左上に短い文章で分りやすく表示しました。地図のまわりに利根運河の好感度を高める観光ポイントの写真と、
かつて航行していた汽船の絵を配置しました。
4. 案内板を見て、周辺に住んでいる人が利根運河に対する愛着を増し、自らの問題として将来像などを考える材料になり、また遠方から
訪れた人が直ぐに行ってみたいと思えるような案内図になるように作成しました。
5. 土地利用の経年変化を9年前に作成した利根運河絵図と比較できるように、利根運河周辺を自転車で調査し、絵図面を作成しました。
大きく変化したのは、谷津の埋め立て、放棄水田と復活した水田、斜面林の伐採や太陽光発電施設の設置などです。
6. 自然環境と景観を保全していくために、国土交通省と流山市、野田市、柏市が協動し、「利根運河とのやくそく」などの親しみやすい
名称で「利根運河条例」のような制度をつくり、利根運河とその周辺が水と緑豊かな公園のようになり3市全体に広がっていければと
思っています。
7. 絵図面の作成については多くの人からアドバイスや指摘をいただきました。また、利根運河交流館や流山市の職員の方から写真を
提供していただきました。野田市のみどりと水のまちづくり課から「コウノトリの里」の写真を提供していただきました。
8. 流山市観光協会(流山市商工課内)と個人事務所「共生プランニング」で契約を結び、絵図面の電子化、案内図の編集、案内板の
作成・設置などを地元の業者に依頼しました。大きなお金ではありませんが、それぞれの方に喜んでいただき、コミュニティビジネスの
形態ができたのではないかと思っています。
「利根運河」
千葉県北部を流れる利根運河は全長約8.5キロで流山市と野田市、柏市の境を流れています。長さや流域面積は日本で有数の大きさをもっています。谷津の地形を巧みに利用し、2年の歳月をかけ延べ220万人の人の手で掘られ、1890年(明治23年)に完成しました。
1941年(昭和16年)に水運の役目を終え、現在は豊かな自然の宝庫となっており、地域の財産として優れた景観をもつ水と緑の回廊として親しまれています。
2006年(平成18年)に「民間資本で造られた」ことや「豊かな線形が残っている」などの理由により利根運河全体が土木学会より推奨土木遺産に認定されました。
「4200キロの旅」三ヶ尾サシバ奮闘記
パート3(2009年バージョン)
8コマ漫画ができました。物語作者は「日本オオタカネットワーク」会員の紺野竹夫さんです。
利根運河水辺公園
利根運河観察会
利根運河子供の遊び場
写生会
利根運河下流
利根運河上流
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利根運河の花見
1964年(昭和39年)に卒業した与野南中二期生の同窓生の
仲間たちと2013年から利根運河の花見をしています。
仲間の中に「晴れ女」がおられ、毎回天気に恵まれ皆さん
笑顔で楽しんでいます。
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